株式会社PYROについて自己紹介をお願いします。

編集部

PYROは普通の映像制作会社なんですよ。今はNews Picksのダイジェスト映像の仕事をいただいていて、その他に単発でイベントの映像を作ることもあります。基本的に受注されて映像を作っています。これは一般的な形式だと思いますね。

​タカミオ

そのような受注形態の中でも、コミュニティを重視しているという話を多く耳にします。それはどのようなことなのでしょうか?

編集部

受注の形態は普通の会社と変わらないのですが、僕は営業を全くしません。というのも、しなくていいんですよ。コミュニティが存在するので。そのコミュニティ、箕輪編集室の中に入って、そこで必要としている動画を無償で……というより逆にお金を払って作っているのです。そしてその動画が箕輪さんのようなインフルエンサーによって発信され、コミュニティ内の人が僕の動画を見て、タカオミが作る動画良いよねって言ってくれるんですよ。

​タカミオ

自分の作っている動画やスキルは大して変わっていないのですが、コミュニティの力を使うことによって、自分の作品が世に広がっていくスピードや範囲が広がるというのは大きなポイントですね。それによって人の目に留まるので、箕輪さんから「前田さんの動画を作ってくれませんか?」みたいな依頼が来るようになりますね。箕輪編集室の他のメンバーから依頼を受けることもあります。

​タカミオ

コミュニティが名刺になるというのは便利ですね。

編集部

そのように映像を作られた中で、あなたにとっての映像とは何ですか?

編集部

それはよく訊かれますが、僕はあまり映像に愛着がないんですよね。というのも、ただの媒体じゃないですか。文字にせよ音声にせよ、何かを伝えるために作るものですよね。

​タカミオ

僕はもともと音楽をやっていました。まあ、僕には向いていなかったみたいですが。でも、映像を作るのにストレスはありません。メディアに込められている情報量というのは、他の媒体より多いのではないかと思うのです。さらに言えば、映像というのは現実に近いメディアだと思います。何かを伝えたいときに最も訴求力をもつのが映像ですね。だから、自分の伝えたいものを伝える装置として映像を捉えています。

​タカミオ

伝えるためにというと、確かにWebメディアの広告を中心にされているのは納得できますね。その伝える映像を作る際に注意していることはありますか?

編集部

すごくシンプルな話だと、ツイッターだったらほとんどの人が音を出していないので、字幕を付けるようにしています。僕の場合、News Picksのような討論番組を圧縮しているので、1時間のものを1分に圧縮しています。そうなってくると、動画だけで伝えきれないコンテクストは字幕で補足しますね。

​タカミオ

他にも、その話において何が問題なのかを予め提示するなどして動画を作っています。ただ面白いところだけを切り抜くと、ちょっと違うことになって終わっちゃうので、ちゃんと1分間で1つのコンテンツとして成り立つようにはしていますね。

​タカミオ

映像を作るきっかけというのはありますか?

編集部

僕は元々音楽をやっていて、21歳までにある程度のラインまで行かなかったらやめようと思っていました。それで、上手くいかなかったのでどうしようかとなっていました。当時、MVを観てそのミュージシャンを好きになることが多かったこともあり、MVを作れるようになれば、別の方法で音楽と関わることができるじゃんと思ったんですよ。そのタイミングで、友達のバンドのライブ告知としてPVを作ったのです。そのときは編集も撮影も分からなかったので、友達にスマホを多く借りて、囲うように配置しました。それで録画ボタンを押してせーの!で撮ってみたのです。もちろんスマホが違えば画質も違います。それを1つにして編集をした経験が楽しかったので、続けてみましたね。

​タカミオ

Weekly Ochiai以外にもハフポストの映像も一部手掛けられたりとか、若手力などといった雰囲気が全く異なるものをされていたりと、とても驚きました。短期間でそのように雰囲気を変えるのはどのようにしてますか?

編集部

あまり意識して変えてはいないですね。例えば、ちょっとカッコつけて言うと(笑)、木彫りの彫刻とかあるじゃないですか。あれに対して、自分は木が本来ある形に掘っているのだと言うような人がいるじゃないですか。あれに近いですね。

​タカミオ

若手力の動画にしても、イベント的にはあのような雰囲気は合いますし、ハフポストの方は優しい感じですよね。求められているものに合わせるだけで、あまり意識して変えているわけではありませんし、同じだったとしても変ですよね。

​タカミオ

HP上ではクリエイティブヤンキーという言葉を利用されていますね。それはどのような意味があるのでしょうか?

編集部

僕はぶっちゃけ全然ヤンキーではないんですよ。高校を中退していますし、タトゥーも入れています。今はそうでもないのですが、昔は社会不適合者みたいな印象をもたれやすかったのです。そのようなバックグラウンドがありつつも、問題なくクリエーターとして生きてきているという意味はありますね。
ヤンキー=土方みたいなイメージに対する反骨精神ですね。

​タカミオ

この活動は主に動画を作ってみたいなど思っている学生に向けて作っているので、コメントお願いします。

編集部

「作れ」って一言はぶっきらぼうですよね……

​タカミオ

それは大切な要素ではありますけどね。

編集部

僕が専門学校に行っていた時期は、作る意味を考えたことはありませんでした。学校の課題だからとかいうこともありましたが、作りたいという衝動があるなら、作っちゃった方がいいと思いますね。作ったもののYouTubeで再生回数が5回だったらどうしよう!と考えてるより、作っちゃうと。ネガティブに考えても意味がないですね。

​タカミオ

最初は簡単なものでもいいと思いますね。スマホで撮ることもできますし、とりあえず作ってみることが大切ですね。あと、これは難しいかもしれないのですが、一通りやった方がいいですね。プリプロから、オンライン編集まで一通りやった方がいいと思います。

​タカミオ

一通りやるのは、作るときに役に立つのでしょうか?

編集部

作るときに役立ちますし、自分の向き不向きが分かります。自分の場合は撮影がとても苦手なんですよ。やってるのとやっていないのとでは、そういう理解が違いますよね。だから、カメラマンには尊敬のまなざしを向けることができるのです。でも、自分が撮影のことを知らなかったら尊敬できないじゃないですか。そういうことでコミュニケーションが円滑に進む部分もあります。

​タカミオ

また、伝えるということと、学生に伝えたいということの両方なのですが、1本の動画に要素を入れすぎないということですね。そうしてしまうとあれもこれもでよくわからないことになっちゃうじゃないですか。1時間の動画であっても、伝えることは1つの方がいいです。

​タカミオ

Weekly Ochiaiでもそうです。伝えることを一つに絞って、そこから枝分かれをする分にはいいのですが、「この動画は何なの?」と訊かれたときに即答できるようにしておいた方がいいですね。

​タカミオ

ありがとうございます

編集部

インタビュー エイジュ編集部
記事デザイン 
森たかし 鷲
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